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本庄から高崎まで 10月24日

本庄宿(ほんじょう)

 ↓    7.9キロ

新町宿(しんまち)

 ↓    5.9キロ

倉賀野宿(くらがの)

 ↓    6.0キロ

高崎宿(たかさき)     今日の合計19.8キロ

       日本橋から総計 105.5キロ

先週のゴール地点の本庄駅を9時半に出発して中山道を歩き始めました。

今日は曇っていて風も冷たく、長袖のシャツを着ていても寒さを感じます。

少し歩くと左手にひときわ目を引く赤レンガのレトロな建物が見えてきました。

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この建物は明治27年に本庄商業銀行として建てられたものですが、昭和51年に買い取られて現在のローヤル洋菓子店になったそうです。

さらに進むとコスモスに囲まれた小高い丘と鳥居が現われました。

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これは「浅間山(せんげんやま)古墳」という直径38メートルの円墳です。このあたりに多く存在する古墳の中の一つだそうで、紀元7~8世紀につくられたもののようです。

11時半、歩き始めて2時間になったので金久保八幡神社の境内で小休止をとりました。一口羊羹でお茶を飲み、5分間ほど休んで再び歩き始めました。

歩き始めてすぐに右手の道から直角に走ってきた車が停まったので、手を挙げて頭を下げて道を渡ろうとしたとき、車の中から「中山道の旅ですか?」と呼びかけられました。

「そうです!」と答えると車からちょっと派手な服装をしたおじさんが降りてきて、「じゃあ、ちょっといいものがありますから…」と言って、車のトランクから何かを取り出しました。

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「これは私がかかわって作った中山道の案内パンフレットです。ここから先の峠道は迷いやすいので、旅をする人に分かりやすく役に立つものをと考えて、7年間調査を重ねて作ったんですよ。」

と、3部に分かれた「旧道日和」と名づけられたパンフレットをくださいました。

中を開いてみると、なるほど分かりやすい地図や写真や街道の情報などが実に詳しく掲載されています。今までにこれほど旅人の気持ちになって親切に作られた案内書を私は見たことがありません。

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彼は本当に中山道を愛している人のようで、二人でひとしきり中山道や東海道の話をして盛り上がりました。

それにしても人との出会いとは不思議なものです。もし私がさっきの神社で5分間休憩していなかったら、私は先に道路を渡っていて彼とは出会うことができなかったのですから…。

これから先の峠道の旅にこの案内パンフレットを大いに活用させてもらおうと思います。

12時ちょっと過ぎに神流川(かんながわ)にさしかかりました。この川が昔の「武蔵の國」と「上野の國」の国境になっていました。現在は埼玉県と群馬県との県境です。

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今は川の水は少なく14,5メートルですが、昔は雨などで増水すると渡し船で渡らなければならないほどの川幅になっていたようです。

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日本橋から歩き始めて埼玉県を横切ってきたこの旅もいよいよ群馬県に入りました。

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12時半、「新町宿」に入りました。お腹がすいてきたので街道から少し入ったところで見つけた昔風の蕎麦屋に入りました。

靴を脱いで上がり、縁側のガラス戸越しに美しい庭を眺めることのできる部屋に通されました。

「天ぷらざるそば」を頼むと、蕎麦は石臼で挽いた少し細めのもの、天ぷらは「むかご」「ぎんなん」「いちじく」「かぼちゃ」「海老」などと一流の天ぷら屋にも負けない凝ったものが出てきました。

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その後、弁天橋のかかる新町河原というところにさしかかりました。ここには看板があって、その説明ではお天気の良い日には谷川岳、草津白根山、榛名富士、浅間山、荒船山などなど多くの名山が見渡せるそうです。今日はあいにく曇っていて山は全然見ることができません。

2時ごろ関越道の下を通るガードをくぐりました。そこをくぐりぬけると視界は大きく広がり、烏川の河川敷が一面に見える道に出ました。

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ここは高崎伊勢崎サイクリングロードになっており、中山道はしばらく気持ちのよい土手道の上を歩くことになりました。

そこから1キロぐらい歩くと烏川にかかる柳瀬橋に出ました。300メートルほどある長い橋です。

昔はここに渡し場があり、旅人は船で渡っていたそうです。

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柳瀬橋を渡り始めてすぐに自転車に乗った80歳をとっくに過ぎたぐらいのおじいさんが向こうからやってきて、話しかけてきました。そしてこのあたりの歴史についていろいろと説明をしてくれました。

話はとても面白く、興味がありましたが話が延々と続き30~40分たっても終わらないので「あの~旅はまだ先がありますので…」と丁寧に話をさえぎり、手を振って別れました。

橋を渡ると倉賀野宿(くらがのしゅく)に入りました。

しばらく行くと、中山道と日光街道の追分(街道が分かれるところ)がありました。江戸時代に朝廷から派遣されて日光東照宮に向かう例幣使(れいへいし)が中山道を京都から来てここから日光に向かったそうです。

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そこから倉賀野の街をしばらく歩くと左手に1軒の蔵造りのお店らしきものがありました。古い蔵を改造してつくったお店のようです。

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「蔵人」という小さな看板があります。無性にコーヒーを飲みたい気分でしたので、ふらりと中に入ってみました。

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まるで異空間に紛れ込んだような不思議な感覚です。

店内にはオスカーピーターソンのジャズピアノが流れ、白いひげに白いハンチングをかぶったマスターらしき人が「ようこそ、旅の方ですね。」と出迎えてくれました。

店内には入口に4,5人掛けのカウンターがあり、奥には骨とう品や趣味のよい本などが並べられた応接間のような部屋があります。

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お客さんたちは常連の人たちらしく、コーヒーを飲みながらジャズに聴き入ったり本を読んだりしてゆったりと過ごしているようでした。

しばらくは落ち着かず、キョロキョロと店内を見回したり、白洲正子の本をペラペラとめくったりしていましたが、目の前に座っていた白ひげの老紳士が「東京からいらしたのですか? 中山道の旅ですか?」と話しかけてくれたことをきっかけに店中のお客さんたちが話しかけてくれました。

ここのマスターはNHK学園のジャズの講座の講師もしていて、どうやらお客さんのほとんどはその受講生らしいことが分かりました。

私もジャズ大好き人間ですので、それからマスターを中心にみんなのジャズ談義に加わらせていただきました。

あっという間に小一時間が過ぎ去りました。まだまだここにいて心地よい雰囲気に浸っていたかったのですが、今日は暗くなる前に「高崎宿」までどうしても行き着きたかったので、みなさんとの別れを惜しみながらその店を辞しました。

店を出た後、みんなで記念写真を撮らなかったことを後悔しました。

当初の予定では、今日はこの「倉賀野」で切り上げて東京の自宅に帰るつもりだったのですが、「新町」で休憩しているときに、mixiのマイミクのAさんから「高崎のお団子屋さんにぜひ立ち寄ってみてください。」との連絡が入りましたので、暗くなる前にぜひ高崎まで歩いてそのお団子を食べてみたかったのです。

5時までに着かなければお団子屋さんは閉まってしまうだろうと思って、少し急ぎ足で夕暮れの道を進みました。

美味しいコーヒーを飲んで俄然元気が出たので足取り軽く1時間ほど歩き、5時少し前にお団子屋さんに着きました。

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なるほどいろいろな美味しそうなお団子が並んでいます。

「すみません。1本でもいいですか?」と遠慮がちに聞くと、お店の奥さんが「もちろん結構ですよ。」「お茶をいれますからそこにお座りください。」と笑顔で招き入れてくれました。

とても美味しいお茶と団子にホッとした気分になりました。

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その後、お店の奥からおばさんやお姉さんなど白い上っ張りを着た人たちがみんな出てきて、中山道の旅のことをいろいろとたずねたり、高崎のことをいろいろと話してくれたりしました。

みなさんに手を振って送ってもらい、幸せな気分で夕暮れの道を高崎駅を目指して残り2キロを歩きました。

すっかり暗くなってから高崎駅に着きました。

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駅ビルの中の寿司屋でお刺身をつまみに熱燗を一杯飲んでから電車に乗り自宅を目指しました。

我が家に着いたのは9時過ぎでした。今日の総歩行数は39502歩でした。

4万歩近く歩いたのは手術後初めてのことでしたが、腰の痛みも足の痛みもなく、家に帰っても幸福感で一杯でした。

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